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『青少年のスポーツ障害について』   2005.06.03

最近、小・中学生〜高校生のスポーツ障害の患者様を診察する機会が大変増えてきました。

これらの子供さんたちを診療していると、少しでも痛みを訴える子供たちにすぐに病院を受診

するよう指示してくださるスポーツ障害に対する意識の高い指導者がおられる一方、かなりひ

どくなるまで我慢して練習したあげく、我慢しきれなくなってやっと受診されるような子供さんも

います。

いまだに根性論でチームを指導し、100本ノックや200球以上投げ込むなど特訓をしたり、勝つ

ために一人の投手に連投させたりするような指導者をいることに驚いています。

青少年、とくに小中学生のスポーツの本質はスポーツの楽しさを子供たちに教え、さらに高度

なレベルのスポーツが可能になる身体を作ることだと思います。しかし、この時期に勝つことに

こだわるあまり子供たちの身体を壊してしまうようなことは、もってのほかと言わざるを得ません。

当院では、子供たち本人や親御さんたちのスポーツに対する思いも理解し、なるべくニ−ズに

答えられるよう単に"休め"というだけではなく、なんとか試合等に出場できるよう努力をしてい

ます。

しかしそれでも"休むしかない"という場合もあるのです。このような場合、休むことが有効な治

療法の一つであること、また故障して休むということは、決して恥ずかしいこととか根性がない

ということではないということを了解していただきたいと思います。

参考までに日本臨床スポーツ医学会整形外科学術委員会で作製された『野球障害予防ガイド

ライン』を抜粋して付記します。

             
                                   医院長 斉藤幸弘

  『野球障害予防ガイドライン』(抜粋)

 1.野球肘の発生は11〜12歳、野球肩の発生は15〜16歳がピークであり、
   指導者はこの年頃の選手の肘・肩の痛み、フォームの変化に注意を払うこと。
 
 2.野球肘・肩の発生は投手と捕手に圧倒的に高い。したがって各チームには投手、
   捕手をそれぞれ2名以上育成していくことが望ましい。
 
 3.練習日数と時間については、小学生では週3日以内、1日2時間を超えないこと。
   中・高校生においては週1回以上の休養日をとること。

 4.全力投球は小学生で1日50球以内。試合を含めて週200球を超えないこと。
   中学生では1日70球以内、週350球を超えないこと。高校生では1日100球以内、
   週500球を超えないこと。なお、1日2試合の登板は禁止すべきである。

 5.練習前後に十分なウォーミングアップ、クールダウンを行なうこと。

 6.オフシーズンをもうけること。

 7.指導者と密な連携のもとで専門医による定期的検診を行なうことが望ましい。